うちの1台につき10万円を請求する。
(イ)裁判所の判断 東京地方裁判所は,平成20年12月25日,前訴事件に係る訴え は,原告が被告との間で解決済みの紛争を蒸し返そうとして提起された ものであり,確定判決によって原告との間の紛争が解決されたとの被告 の合理的な期待に反し,被告に再度の応訴の負担を強いるものというべ 32 きであって,信義則に反して許されないとして,これを却下するとの判 決(乙30)をした。
ニ東京高等裁判所平成21年 第585号事件(以下「前訴事件控訴事 件」という。
)(乙25,弁論の全趣旨) (ア)原告は,前訴事件における判決を不服として,東京高等裁判所に控 訴を提起した。
(イ)東京高等裁判所は,平成21年3月19日,前訴事件に係る訴えは, 信義則に反する不適法なものであって,却下すべきであるとして,控訴 を棄却するとの判決(乙25)をした。
(ウ)前訴事件に関する判決は確定している。
2 第1事件に係る当事者の主張 〔原告〕 (1)請求の原因 ア原告は,平成3年5月27日,被告との間で,原告が原告代表者の設計 に係る放電プラズマ焼結機を製造し被告に納入する旨の契約(以下「本件 契約」という。
)を締結した。
なお,本件契約は,書類によらず,民法526条2項の規定により締結 された。
イ原告は,平成6年9月,原告の作成に係る放電プラズマ焼結機の設計図 の写し(甲6の2)を被告に交付し,原告が被告に対して製造納入する製 品の検討を依頼した。
その後,原告は,被告から平成6年10月7日付けファックス(甲8) により「図面修正,加筆等ありますので図面原紙宅急便で送って下さ い。
」との要求を受けたため,被告が設計図の修正,加筆をするという目 的の下,被告に対し,上記設計図(甲6の2)を原告において加筆修正し た訂正図面の原紙(本件原告設計図原紙)及び「NK−1526 SPS 33 −S502 放電プラズマ燒結機」と題する書面(甲7)に名称等が掲記 された原告の作成に係る部品図面合計50枚の原紙(本件原告部品図原 紙)を送付して,貸し渡した(民法593条)。
ウしかしながら,被告は,民法594条1項の規定に違反して,本件原告 図面原紙の修正や加筆を行わず,しかも,原告の承諾を得ないまま,本件 原告設計図原紙の原告名称欄を切除し,被告名称欄を貼り付けて作成した 図面(本件被告図面)及び本件原告部品図原紙を複製して,Aに頒布し, Aに原告代表者の設計に係る放電プラズマ焼結機を製造させて,Aに収益 をさせた上(民法594条2項違反),被告は自らこれを販売し,民法5 94条1項の規定に違反した。
エ被告は,本件原告図面原紙は現存しないとして,原告にこれを返却しな い。
オ被告が,原告から貸借した本件原告図面原紙を上記ウのとおり使用した 上,上記エのとおり返却しないのは,被告の故意又は過失による行為であ る。
カ本件原告図面原紙の価格は40万円である。
キ被告が本件原告図面原紙を原告に返却しないことにより,原告は,本件 原告図面原紙を用いて放電プラズマ焼結機を製造し,これを1台当たり約 750万円で販売して得られるであろう利益40万円を失った。
クまた,被告は,Aに放電プラズマ焼結機1台を製造させ,これを約75 0万円で販売することにより利益を得た。
原告は,被告に対し,上記利益を,契約上,著作権法上,使用貸借法上, 刑法上,特許法上の訴訟に分けたうちの10万円の不当利得の返還を求め る権利を有する。
ケよって,原告は,被告に対し,民法597条3項の規定に基づき,貸与 した本件原告図面原紙の引渡しを求め,引渡しが執行不能となった場合に 34 備えて,代償請求として,本件原告図面原紙の価格相当額40万円の支払 を求め,民法600条に基づき,被告が本件原告図面原紙を返還しないこ とによる逸失利益として,原告が放電プラズマ焼結機1台を製造販売する ことにより得られたであろう利益額40万円の損害賠償及びこれに対する 第1事件訴状送達の日の翌日である平成20年11月29日から民法所定 の年5パーセントの割合による遅延損害金の支払を求め,民法703条に 基づき,被告が,Aに放電プラズマ焼結機1台を製造させ,これを販売す ることにより得た利益のうち10万円の不当利得金及びこれに対する訴え の追加的変更を記載した書面(平成21年7月14日付け準備書面)送達 の日の翌日である平成21年7月17日から支払済みまで民法所定の年5 パーセントの割合による遅延損害金の支払を求める。
(2)被告の本案前の答弁に対する反論 ア被告は,本案前の答弁をするのみで,本案の答弁及び請求原因に対する 認否をしない。
改廃規定の解釈等
本件規程は,上記のとおり,本件契約の内容になっているのであるから,本件改廃規定についても,合理性が認められる限り,それが本件契約の内容
にならない理由はないというべきである。控訴人らは,本件改廃規定が控訴人らにとって一方的に不利益な規定であるから,これが本件契約の内容になるためには,本件契約の締結にあたり,被控訴人が控訴人らに対し,本件改廃規定を実質的・直接的に告知することが必要である,いいかえれば,その条項を個別に取り上げてその趣旨を十分に説明することが不可欠であると主張する。
しかし,上記のとおり,控訴人らは本件規程の存在を認識したのであり,また,本件規程の内容を容易に知ることができる立場にあったのである。
本件契約を締結する直前まで控訴人らは被控訴人ら会社の従業員であって,そのような特別な社会的関係の中にあって上記の立場にあったことからすると,本件改廃規定が控訴人らにとって不利益な規定であるからといって,この規定を実質的・直接的に控訴人らに告知しない限り,本件改廃規定が本件契約の内容にならないと解する根拠はない。
なお,本件改廃規定は,控訴人ら本件福祉年金の既受給者にとって,不利益な内容を含むものの,本件制度の目的趣旨に照らせば,本件改廃規定によって変更できる事項にはおのずと限界があり,例えば,預け入れ原資の元本をカットするような条項を追加することは勿論,本件給付利率を一般的な利率水準以下に下げること,中途一時払いの条項を削除するような改定は,到底できるものではなく,被控訴人も,本件改定規程によるそのような変更ができる旨考えていなかったと認められるのである。
そうすると,本件のように本件給付利率が変更される等された場合,契約者が,中途一時払いを請求して,他に有利な運用先を探す方法は残されているのであって,本件改廃規定は,退職者が本件制度に加入するかどうか意思決定をする際,その意思決定を左右するような,加入者に重大な損害や不利益を及ぼす可能性のある規定であるとも断定することができない。
この点から考えても,本件改廃規定が,個別,具体的に控訴人らに開示説明されなかったとしても,本件改廃規定が本件契約の内容となることの妨げとならないと解することができる。
そして,上記のとおり,本件改廃規定は,「将来,経済情勢もしくは社会保障制度に大幅な変動があった場合,あるいは法制面での規制処置により必要が生じた場合」と厳格な要件を規定していること,本件契約に基づく年金支給は,受給者の死亡までの長期間継続するものであること,また,本件改廃規定によって変更できる事項は,本件制度の目的趣旨に照らせば,自ずと限界があることに照らせば,その内容には合理性が認められるというべきである。
したがって,民事訴訟法159条1項により,被告は請求原因事実を自 白したものとみなされる。
イ第1事件に係る訴え(民法597条3項の規定により,別紙物件目録記 載の物件の返還を求める訴え)は,下記のとおり,第2の1「前提事実」 (3)記載の各訴訟とは,請求原因が異なり,相関関係もないから,上記 各前訴により,第1事件に係る訴えの却下を求めることはできない。
記 前訴事件について 前訴事件については,再審事件が係属しており,同事件の判決は取 り消されることがあるから,却下を求める事由にならない。
第1事件に係る訴えは,民法593条ないし600条を適用した使用 貸借の訴えであるから,前訴事件が却下を求める事由とはならない。
35 前訴事件については,国家賠償請求事件において係争中である。
前訴事件について 前訴事件については,再審事件が係属しており,同事件の判決は取 り消されることがあるから,却下を求める事由にならない。
第1事件に係る訴えは,民法593条ないし600条を適用した使用 貸借の訴えであるから,前訴事件が却下を求める事由とはならない。
前訴事件については,国家賠償請求事件において係争中である。
前訴事件及び前訴事件控訴事件について 前訴事件控訴事件については,再審事件が係属しており,同事件の 判決は取り消されることがあるから,却下を求める事由にならない。
第1事件に係る訴えは,民法593条ないし600条を適用した使用 貸借の訴えであるから,前訴事件及び前訴事件控訴事件が却下を求 める事由とはならない。
前訴事件及び前訴事件控訴事件については,国家賠償請求事件に おいて係争中である。
前訴事件及び前訴事件控訴事件について 前訴事件控訴事件については,再審事件が係属しており,同事件の 判決は取り消されることがあるから,却下を求める事由にならない。
第1事件に係る訴えは,民法593条ないし600条を適用した使用 貸借の訴えであるから,前訴事件及び前訴事件控訴事件が却下を求 める事由とはならない。
前訴事件及び前訴事件控訴事件については,国家賠償法に基づく 訴訟を提起する予定である。
前訴事件について 前訴事件は,前訴事件控訴事件の判決を援用した。
したがって, 前訴事件控訴事件についての再審事件の結果に基づき,将来再審請求 36 を行うことにより,同事件の判決は取り消されることがあるから,却下 を求める事由にならない。
第1事件に係る訴えは,民法593条ないし600条を適用した使用 貸借の訴えであるから,前訴事件が却下を求める事由とはならない。
前訴事件については,別件訴訟において係争中である。
前訴事件について 前訴事件は,前訴事件控訴事件の判決を援用した。
したがって, 前訴事件控訴事件についての再審事件の結果に基づき,将来再審請求 を行うことにより,同事件の判決は取り消されることがあるから,却下 を求める事由にならない。
第1事件に係る訴えは,民法593条ないし600条を適用した使用 貸借の訴えであるから,前訴事件が却下を求める事由とはならない。
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